光触媒は排気ガスを浄化します。高速道路の防音壁、標識、看板などのも光触媒が採用されています。自動車による大気汚染の中でも、特に大きな問題となっているのが、主としてトラックから排出される窒素酸化物や硫黄酸化物です。
これらはもちろんある程度の規制は受けているのですが、それも十分といえるものではなく、しかも必ずしも完全に守られているわけではありません。
そんな中、光触媒により窒素酸化物を硝酸(塩)に、また硫黄酸化物を硫酸(塩)に、それぞれ変えてしまうことが有望と考えられています。自動車から排出される有毒ガスとして一酸化窒素や二酸化硫黄を示し、一酸化窒素が二酸化窒素に変わるように書きましたが、実際には二酸化窒素自体も排出されます。
いずれにせよ、光触媒により、それらが最終的には硝酸や硫酸に変わっていくわけです。ただし、酸化チタンだけでは効果が弱いので、何らかの吸着剤を併用することが普通です。
注意すべき点は、二酸化窒素自体は一酸化窒素よりむしろ毒性が強いということです。二酸化窒素の段階で放出することのないよう活性炭でしっかりと吸着することが重要です。また硝酸や硫酸は、定期的に水やアルカリ溶液で洗い流さなければなりません。《光触媒勉強資料より)
このように光触媒は、他のエネルギーを必要としないで浄化できる優れた技術なのです。
光触媒はシックハウスガスを分解する!
近年、シックハウス症候群という言葉をよく耳にしますが、最近の住宅は高断熱、高気密になってきています。その上住宅に使われる新建材や家具に使われる防虫剤、防ダニ剤、ホルマリンなどの化学物質が放出されシックハウス症候群をもたらしました。
現在では、国民の半分がアレルギー体質という大きな問題を抱えています。光触媒を使用すると建材などから放出される有害物質を水や二酸化炭素に分解し環境を浄化することができるのです。
他のエネルギーを使わなくても光を当てるだけで室内環境を浄化してくれるのが光触媒なのです。